70代の親が、そろそろスマホを買い替えたいと言っている。
いまのスマホは使いこなせていないようで、困るたびにあなたに電話が来る。
でも自分は仕事が忙しくて、毎週末は実家に行けない。
次はらくらくスマホにするか、普通のスマホにするか。高齢者向けのおすすめを調べても、「人によります」ばかりで決められない。
この記事は、そんな人に向けたらくらくスマートフォン aのレビューです。らくらくスマホのメリットだけでなく、デメリットや、やめたほうがいい人まで本音で書きます。
※この記事は実機を使ったレビューではありません。そのぶん、次のように調べて判断しています。
- らくらくスマートフォン aの取扱説明書(ワイモバイルのオンラインマニュアル)を、目次から一通り読み込みました
- 公式サイトに載っていないこと(専用窓口で LINE の相談までできるか)は、ワイモバイルに問い合わせて確かめました
- そのうえで、僕がこれまでスマホを比較してきた知識と、親のスマホの面倒を見てきた経験をもとに判断しています
- 通信業界でネットワークエンジニアしてます
- 格安SIMを比較するのが大好きです(格安SIM歴10年間)
- ムダ使いが大嫌いです

結論:らくらくスマホか普通のスマホか、決め手は「電話で教えられるか」
親のスマホを買い替えるとき、多くの人は「高齢者だから、らくらくスマホかな」と考えます。
でも、決め手は親の年齢でも、スマホに慣れているかどうかでもありません。
親が困ったとき、あなたが電話で教えられるかどうかです。
- らくらくスマートフォン aにすべき人
- 平日は電話で付き合う時間も取れず、困りごとは窓口に任せたい
- 親が一人暮らしで、詐欺電話が心配
- あなたと同じ普通のスマホで十分な人(らくらくスマホはやめたほうがいい人)
- 毎週末は行けなくても、平日の夜に電話で5分くらいなら付き合える
→ あなたが iPhone なら、親にも iPhone を持たせるのがおすすめです。Android なら、あなたと同じメーカーのスマホを勧めます
- 毎週末は行けなくても、平日の夜に電話で5分くらいなら付き合える
何をもとに判断したか
- ワイモバイル公式サイトの製品ページ、サポート内容(2026年11月時点)
- らくらくスマートフォン aの取扱説明書(オンラインマニュアル)
- 同じワイモバイルで売られている普通の Android スマホとの比較
- ワイモバイルのチャット窓口への問い合わせ
- 親のスマホの面倒を見てきた、僕の経験
僕もこれまで、親のスマホの面倒を見てきました。
PayPay アプリを入れて設定したり、親がうっかり TalkBack(画面の読み上げ機能)をオンにしてしまい、操作できなくなったのを解除したり。
親がつまずくのは、たいていこういう「アプリの設定」や「知らないうちに変わった設定」です。
らくらくスマートフォン aの評判:親は「使いやすい」、子どもは「教えにくい」
実際に使っている人の評判も調べました。価格.com のユーザーレビューと、実機を使ったレビュー記事を読むと、評判ははっきり二つに分かれます。
良い評判
- 80代の両親に買った人は、「両親は、使いやすくなったと喜んでます」と書いています(価格.com)
- 90歳を超える祖母に買った人は、前の機種より動作が「雲泥の差」で速くなり、「LINEやブラウジング程度であれば快適に動きます」、バッテリーも「よく持ちます」と評価しています(価格.com)
- 専用窓口について、「わからないことは、遠隔操作で丁寧に設定していただけます」という声もあります(価格.com)
- 各機能で案内が表示されるので、久しぶりにスマホを触る母親でも「それなりに操作できてた」という声もあります(価格.com)
気になる評判
- 80代の両親に買った人は、自分も「アンドロイド機も使い慣れている私ですが、それでもあのUIは使い難いです」と書いています。初期設定も全部やることになったそうです(価格.com)
- 「設定項目がいろんな階層に散らばっていてとても使いづらい」という声があります(価格.com)
- 本人が使う場合でも、らくらく専用の画面が合わず、普通のスマホの画面に切り替えて使っている人がいます(価格.com)
- カメラは「期待してはダメ」という声が目立ちます(価格.com)
- 迷惑電話対策をオンにすると、登録していない相手との通話が毎回録音されるのが気になる、という声もあります(価格.com)
- メーカーから端末を借りて書かれたレビュー記事でも、デメリットに「スマホ世代には取っ付きにくく、聞かれても人に教えにくいかも」と挙げられています(シンスペース)
使う親は「使いやすい」と喜び、教える子どもは「教えにくい」と感じる。この記事の結論と同じことが、実際の評判にも出ています。
離れて暮らす親にスマホを教えるなら、あなたと同じスマホが一番
親のスマホを見てきて、教えにくいと感じたことは特にありません。普通のスマホなら、画面も設定の場所も、自分のスマホとほぼ同じだからです。
これが、離れて暮らしているときに効いてきます。親から「なんか画面がおかしい」と電話が来ても、自分のスマホを見ながら「右上の歯車を押して」と言えます。同じ画面を見ているので、言葉だけで伝わるんです。
ただし Android は、メーカーによって設定画面の見た目や項目の場所が違います。Android を使っているなら、親にもあなたと同じメーカーのスマホを選んでください。iPhone なら iPhone です。
らくらくスマホにすると、ここが変わります。らくらくは独自の画面なので、あなたのスマホとは見た目も設定の場所も違います。親から電話が来ても、あなたは自分のスマホで同じ画面を見られません。
文字を大きくしたいだけなら、普通のスマホでもできます。たとえば Galaxy A25 5G には、ホーム画面からワンタップで切り替えられる「かんたんモード」もあります。
らくらくスマートフォン aのメリット:それでも選ぶ理由
無料の電話サポートに、親の困りごとを任せられる
正直に言うと、親のスマホの面倒を見るのは、時間がないときは面倒です。
教えにくさより、こっちのほうが本音です。仕事で疲れている平日の夜に、電話で設定を一つずつ説明するのは、思ったより気力が要ります。
らくらくスマートフォン aは、この役目を窓口に任せられます。
「押すだけサポート」のアプリを押すと、まずスマホの状態をチェックしてくれます。着信音量や文字サイズなどは、自動で直してくれます。それで直らなければ、そのままらくらくスマートフォン専用のカスタマーセンターに無料で電話できます(9:00〜20:00)。
気になったのは、この窓口でどこまで聞けるかです。
公式サイトには書かれていなかったので、ワイモバイルのチャット窓口で「LINE の設定なども相談できますか?」と聞いてみました。
答えは
- 「アプリの設定などのご案内も対応しております」。
- さらに「データ移行含め、らくらくスマートフォン a についての内容であれば、ご対応は可能かと存じます」
とのことでした。
つまり、LINE や PayPay の設定のような「アプリの困りごと」まで、親が自分で電話して聞けるということです。
あなたが「今週末は行けないから、来週まで待ってて」と言わなくて済みます。
らくらくスマートフォン aは、親のための機種というより、離れて暮らす子どもの手間を引き取ってくれる機種だと僕は考えています。
普通のスマホのサポート窓口とは、聞ける範囲が違う
でも、親が一番つまずくのはたぶん LINE です。そこで、主なメーカーの窓口で LINE などアプリの相談ができるかを調べました。
| スマホ | 相談窓口 | LINE などアプリの相談 |
|---|---|---|
| らくらくスマートフォン a | ワイモバイルの専用カスタマーセンター(無料、9:00〜20:00) | できる(ワイモバイルに問い合わせて確認) |
| iPhone(Apple) | Apple サポート | アプリの開発元へ。無償サポートは Apple が扱っていない他社製品の問題を対象外としていて、アプリの問題は開発元に問い合わせるよう案内している |
| Pixel(Google) | Google のサポート | アプリの開発元へ。アプリの使い方は開発元に問い合わせるよう案内している |
| Galaxy(Samsung) | Samsung のカスタマーサポート | できない。「お手伝いできないこと」として、LINE や Google など他社サービスへの問い合わせを挙げている |
| AQUOS(シャープ) | ワイモバイルで買った AQUOS は、シャープではなくワイモバイルが窓口 | シャープでは相談できない。シャープは、携帯会社で売られている機種の問い合わせは携帯会社にするよう案内している |
| OPPO | OPPO のカスタマーサポート | 記載なし。「製品に関するご質問や使用方法」の相談は受け付けている |
| moto(モトローラ) | モトローラのサポートセンター | 記載なし。「操作方法・修理」の相談は受け付けている |
※ 各社の公式サイトの案内をもとにまとめました。「記載なし」は、相談できるともできないとも書かれていなかったものです。モトローラの案内は2021年のお知らせです。
LINE の使い方まで相談に乗ると書いているメーカーは、一つも見つかりませんでした。Apple と Google は、アプリのことはアプリの開発元に聞いてほしいと、はっきり案内しています。メーカーの窓口は、基本的に「スマホ本体」の相談窓口なんです。
だから、普通のスマホで親が LINE につまずくと、結局あなたに電話が来ます。
らくらくスマートフォン aの専用窓口は、そこまで引き受けてくれます。
詐欺電話への備えが最初から入っている
- 過去に犯罪に使われた番号、しつこいセールスの番号、詐欺に多く使われる海外の番号からかかってくると、画面で警告します。こうした番号にかけようとしたときも、本当にかけるか確認してくれます
- 連絡先に登録していない相手からの電話は、特別な着信音で知らせます。相手には「通話を録音する」という音声を流し、通話を自動で録音できます
- 連絡先にない相手との通話で、還付金詐欺らしい内容を見つけると、通知音と画面の警告で知らせ、通話を録音します
- 企業や役所など、電話帳に載っている番号なら相手の名前を表示し、相手に録音の音声は流しません
ただし説明書には、通話の内容によっては、迷惑電話なのに働かなかったり、迷惑電話ではないのに働いたりする場合がある、とも書かれています。万能ではありません。
離れて暮らしていると、「その電話はあやしいよ」と横で言ってあげることはできません。親が一人暮らしなら、これだけでもらくらくを選ぶ理由になります。
軽くて、普段使いには十分な性能
重さは約185gで、上で比べた Galaxy A25 5G(約210g)より軽いです。CPU は Dimensity 7025 で、Galaxy A25 5G の Dimensity 6100+ より上のクラスです。LINE、電話、カメラ、YouTube、地図といった普段使いなら、性能で困る場面は少ないはずです。写真がたまっても、microSD カード(最大1TB)で増やせます。
らくらくスマートフォン aのデメリット:らくらくにしかないものは思ったより少ない
一番のデメリットは、上で書いたとおり、独自の画面なのであなたが電話で教えにくいことです。
そのうえで、らくらくスマートフォン aにしかないものを整理すると、次のとおりです。
- LINE などアプリの設定まで、無料でボタン一つで聞ける窓口
- 電話の前に自動で直してくれる診断
- 詐欺電話への備え
- 窓口の受付時間の長さ(20時まで)
- 軽さ
「文字が大きい」「シニア向けだから安心」は、選ぶ理由になりません。上のどれかに価値を感じるなら、らくらくを選んでください。どれもピンとこないなら、シニアでも普通のスマホで十分です。
どちらを選んでも、ワイモバイルなら LINE まで電話で相談できる
ここまで「らくらくか、あなたと同じスマホか」を比べてきましたが、もう一つ大事なことがあります。
どちらを選ぶにしても、ワイモバイルで買えば、親が LINE の使い方を電話で聞ける先があるということです。
メーカーの窓口では LINE の相談ができないことは、上で書いたとおりです。でもワイモバイルには、携帯会社として次の2つの窓口があります。
| らくらくスマートフォン a | あなたと同じスマホ(iPhone や Android) | |
|---|---|---|
| 窓口 | らくらくスマートフォン専用のカスタマーセンター | 有料オプション「ワイドサポート」 |
| 料金 | 無料 | 月額550円(初めて申し込む場合は初月無料) |
| LINE など | アプリの設定も案内(チャット窓口に問い合わせて確認) | LINE も対象。案内は基本的に口頭(チャット窓口に問い合わせて確認) |
| かけ方 | 「押すだけサポート」のボタン一つ | ワイドサポート専用の番号に電話 |
| 画面の遠隔操作 | 公式の案内では確認できず(価格.com の口コミに「遠隔操作で丁寧に設定していただけます」という声あり) | Android は対応(iPhone は対象外)。ただし LINE の案内は基本的に口頭(チャット窓口に問い合わせて確認) |
平日の夜に電話で付き合えるつもりでも、仕事が立て込んで、どうしても無理な週はあります。そんなとき、親が自分で聞ける先があるのは、離れて暮らす子どもにとって本当に助かります。
- らくらくスマートフォン aなら、追加の手続きなしで、ボタン一つで聞けます
- あなたと同じスマホにするなら、ワイドサポートに入っておけば、あなたが電話に出られない日の保険になります。ワイモバイルのチャット窓口に聞いたところ、ワイドサポートは「LINEアプリのサポート対象となります」とのことでした。ただし案内は「基本的に口頭」になるそうです。Android なら画面の遠隔操作のサポートもありますが、LINE の操作を遠隔で案内できるかは、窓口でも分からないとのことでした
まとめ:らくらくスマートフォン aは、親のスマホを電話で教えられない人におすすめ
70代の親のスマホは、「高齢者だから、らくらくスマホ」で選ばなくていいです。
- 平日の夜に電話で5分付き合えるなら、あなたと同じスマホを(iPhone なら iPhone、Android なら同じメーカー)。同じ画面を見ながら教えられます
- その時間も取れないなら、らくらくスマートフォン aを。LINE の設定まで、窓口が引き受けてくれます
- 親が一人暮らしで詐欺電話が心配なら、それだけでもらくらくスマートフォン aを選ぶ理由になります
どちらにするにしても、親のスマホはワイモバイルで選ぶのがおすすめです。らくらくなら無料の専用窓口、普通のスマホならワイドサポートで、LINE の使い方まで親が自分で聞けます。あなたが毎週末に実家へ行けなくても、親を一人で困らせずに済みます。
主なスペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 画面 | 約6.1インチ |
| バッテリー | 4,500mAh |
| 重さ | 約185g |
| CPU | MediaTek Dimensity 7025 |
| 容量 | 64GB / 4GB(microSDXC 最大1TB) |
| 防水・防塵 | 対応 |
出典:ワイモバイル らくらくスマートフォン a、押すだけサポート(取扱説明書)、迷惑電話対策(取扱説明書)、Galaxy A25 5G、サムスン お問い合わせ先、アプリのデベロッパに連絡する方法(Apple)、無償サポート(Apple)、Android アプリのデベロッパーに問い合わせる(Google)、お問い合わせ(シャープ)、OPPO チャットサポート、モトローラ サポートセンター、ワイドサポート(ワイモバイル)、らくらくスマートフォン a のレビュー(価格.com)、らくらくスマートフォン a(A401FC)レビュー(シンスペース)
